叔父・叔母の相続手続きの解決事例1
ご対応の流れ
① オンラインでのご面談
Zoomを利用したオンラインによるご面談にて相続人の関係、本件相続に関するお客様のお悩みやお困りごとを詳しくお伺いしました。具体的な解決策や方針、そのために必要な手続きの流れ、さらに手続きにかかる料金(御見積)、手続き完了までの期間を丁寧にご説明しました。オンライン相談でしたので、画面共有も使用しながらご説明をすることにより、手続きの流れやご費用などについてもよくご理解いただくことができました。
今回のご依頼で懸念されていたのは、相続人となる甥姪との協議の方法、遺産内容の確定と亡叔母様が所有されていた自動車の取り扱いでしたが、これらに関する方向性について納得いただき、正式に委任契約をいただきました。ご依頼人様において把握されている相続人様の情報、遺産に関する資料をメールや郵送などでお預かりした上で、業務を開始しました。
②相続人調査(戸籍収集)
相続手続きの第一段階として、法律上の相続人を客観的な「公的資料」で確認する必要があります。例えば、亡くなられた方や相続人様が本籍地を複数回変られている場合などは、それぞれの役所に戸籍を請求する必要もあるため、相続人調査のための戸籍収集が、相続手続きにおいては最も時間と労力がかかります。
本件では、亡叔母様の兄弟姉妹、甥姪が相続人となるケースであり、亡叔母様を中心として、「お子様がいないこと」「ご両親が亡くなられていること」「兄弟姉妹の人数」「甥姪の人数」を証明するために、以下の戸籍等を収集しました。
「亡叔母様の出生~死亡までの連続した戸籍類」
「亡叔母様のご両親の出生~死亡までの連続した戸籍類」
「亡叔母様より先に亡くなられたご兄弟の出生~死亡までの連続した戸籍類」
戸籍の収集にあたり、予めご依頼人様より相続人様の情報をいただきますが、ご依頼人様が把握されていない相続人が存在する可能性がありますので、戸籍収集は注意深く行っていく必要があります。甥姪とは日常的な関係が疎遠な場合も少なくありませんが、遺産分割の協議内容は、相続権がある方全員の同意が必要となります。調査の結果、本件相続の相続人様はご存命のご兄弟と甥姪の合計5名ということが確定しました。
③相続財産の調査
預貯金および保険が残されていたため、各金融機関に対する財産調査(残高証明書、取引明細の取得)、保険の調査(各種給付金、返戻金等)を行いました。こうした調査により、ご依頼者様で把握されていない遺産が発見されるケースもあり、金額によっては相続税が課税される可能性もありますので注意が必要です。また、本件では亡叔母様が所有されていた自動車が遺産に含まれていましたが、ご依頼者様の意向もあり、遺産分割協議が整うまではご自身で保管され、今後売却して代金を分割する(換価分割)方向で調整を進めました。
④遺産分割協議書の作成
各相続人様の合意内容を基に遺産分割協議書を作成し、5名の相続人様全員からご署名・ご捺印を依頼します。遺産の分割は、原則として「法律上の相続人全員の合意」がなければ進める事ができません。本件のように兄弟姉妹・甥姪が相続人となる場合、日常的なコミュニケーションが不足しているケースや、感情的な問題などを背景として、なかなか合意に至らない場合もよくみられます。
⑤預貯金等の解約及び払戻し、提携司法書士による不動産相続登記
相続人全員から手続きに必要な遺産分割協議書や印鑑証明書、委任状などをいただいた上で、各金融機関および保険会社等で手続きを進めました。このほか、遺産となった不動産に関しては、弊所提携の司法書士により法務局で名義変更の手続きを行いました。この場合には、別途相続する方の住民票も当事務所にて取得します。
⑥業務完了
兄弟姉妹・甥姪の相続手続きにおいては、関係性が希薄であったり、思いもよらないトラブル、障害などによって手続きをうまく進めることができなかったりすることも少なくありません。
相続人のお住まいが全国各地に点在していたり、それぞれがお仕事やご家庭の都合があったりなど、相続手続きに時間を費やすことが難しいこともあるでしょう。
例えば、ご自身の叔父・叔母にあたる方にお子様がいらっしゃらない場合には、本件以上に複雑な相続手続きとなる可能性もあります。将来的な問題も含め、ご自身が相続人とはならないと思われるケースでも、兄弟姉妹・甥姪の相続手続きでお困りごとや不安をお持ちでしたら、豊富な実績を持つ当事務所にご相談ください。